Twitchを活用した認知広告は毎日「新規」に届く|エンゲージ視聴者の13〜15%が新規ユーザー

このコラムはGLOE株式会社の子会社である配信技術研究所が取得したデータをもとに、配信技術研究所が公開しているSCOP コラム:第三話 ライブ配信チャンネルの視聴時間とUUの関係を企業のマーケティング担当者さま向けに編集した版です。より正確な内容はぜひSCOPコラムをご覧ください。

「配信は同じ人がずっと見ているだけでは?」

ストリーマーを問わず、すべての広告において表示回数(IMP)には重複がつきものです。同じ人が何度も見れば、表示回数は伸びても届いている人数は増えません。これをフリークエンシー(接触頻度)が高いと言います。エビデンスベースドマーケティングでは「予算が許す範囲で非重複リーチを最大化する」ことが媒体編成の原則です。

ストリーマーを起用したPRを検討されている広告主様からは「総視聴時間が大きくても、結局は同じ人が何度も見ているだけなのでは?」というご質問をいただきます。これは認知を広げたい企業にとって重要なポイントです。

結論から言えば、新規エンゲージ視聴者の約13〜15%が毎日入れ替わり、「同じ人にしか当たらない」という懸念はデータで反証可能です。

本記事では、配信技術研究所の調査をもとに97配信者・62日間の実データを分析し、「Twitch配信者への広告出稿で、毎日どれくらい新しい視聴者に接触できるのか」を検証したデータをまとめました。

関連記事:ストリーマー起用の選び方と効果測定|PR成果を最大化する10の指標 同時視聴者数の規模が小さいストリーマーほど広告クリック率が高い

結論:エンゲージの13〜15%は新規視聴者から発生

  • 対象:Twitch配信者97名

  • 期間:62日間(2025-04-10〜06-10)

  • データ集計にはSCOPを活用

結果

  • 毎日のエンゲージのうち平均7.8%が「新規視聴者」でした。ただしこの数字は有名配信者1名に大きく引っ張られており、対象の配信者を除外すると新規比率は13〜15%でした

  • 期間中の新規比率は一定レンジで安定し、流入が枯渇する兆候はありませんでした

「新規エンゲージ」とは何か

検証の前に指標の定義をそろえておきます。本分析では単なる通りすがりの視聴はエンゲージメントにカウントしていません。

指標

定義

新規エンゲージ

それぞれの配信者に視聴者がとった初めてのエンゲージ行動(チャット参加/フォロー/30分超視聴)

戻りエンゲージ

過去にエンゲージ実績があり、当日再びエンゲージした視聴者

ユニーク視聴者数(UU)

日別のユニーク視聴者数

ポイントは「新規」を受動的な視聴ではなく能動的なエンゲージ行動で定義していること。つまり、「広告接触の質としても評価に値する」はじめての行動をエンゲージとして捉えていることです。

エンゲージの新規視聴者割合

97配信者の日別データをすべて合算した結果がこちらです。

指標

実数

構成比

総エンゲージ(新規+戻り)

822,755

100.0%

うち 新規エンゲージ

64,558

7.8%

うち 戻りエンゲージ

758,197

92.2%

(参考)日別UU合計

5,695,685

-

(参考)ライブ視聴合計

10,166,479

-

新規比率7.8%。1日あたり平均1,041人、62日間で累計64,558件の新規エンゲージが発生しています。

※参考指標として記載している、UU合計・ライブ視聴合計は日別合算のため同一視聴者の日別重複を含む『延べリーチ』指標であることをご留意ください。

有名配信者を除外すると…

この7.8%という数字は、実は1名の有名配信者(平均日UU 45,332、戻り視聴37.8万)に大きく引っ張られています。この数字は戻り視聴の約半分を占めており、プール全体の新規比率を押し下げています。

そこで規模別に有名配信者を除外して、より実態に近いデータを見てみましょう。

シナリオ

配信者数

新規比率

総エンゲージ

全配信者

97

7.8%

822,755

TOP1除外

89

12.5%

433,721

TOP3 除外

87

13.7%

350,574

TOP5 除外

85

13.7%

302,050

平均日UU<1000(中小のみ)

73

10.6%

86,030

平均日UU<100(小規模のみ)

44

14.7%

10,209

(参考)配信者ごと中央値

-

11.9%

-

注目すべきは、小規模配信者ほど新規の比率が高いという点です。有名配信者を除外するほど新規比率は上がり、小規模のみでは14.7%に達します。「有名配信者の常連にだけ広告を出している」という構図ではないことが分かります。

実態に近いプールでの新規比率は 13〜15%で安定しており。決して「同じ人にばかりリーチし続ける」状況にはなっていません。

「流入は枯渇しないのか」の検証

「最初は新規が来ても、広告を出し続けるうちに新規ユーザーは枯渇するのでは?」という懸念にも答えるため、週次推移を確認しました。

期間

新規

戻り

新規比率

UU

W1

04-10〜04-16

4,932

64,386

7.1%

506,149

W2

04-17〜04-23

6,271

79,090

7.3%

588,023

W3

04-24〜04-30

8,524

111,319

7.1%

684,646

W4

05-01〜05-07

13,802

104,407

11.7%

958,552

W5

05-08〜05-14

7,582

104,610

6.8%

626,331

W6

05-15〜05-21

5,576

97,820

5.4%

657,672

W7

05-22〜05-28

8,461

104,167

7.5%

810,969

W8

05-29〜06-04

5,005

53,913

8.5%

447,807

W9

06-05〜06-10

4,405

38,485

10.3%

415,536

  • 新規比率レンジ:5.4%〜11.7%(振れ幅6.3pt)

  • 最終週(W9)はむしろ10.3%と高止まり — 期間を通じて流入が枯渇する兆候なし

  • 有名配信者を除外すると新規比率の週次レンジは9.3%〜23.3%(W4は某イベントでスパイク)と、さらに新規流入の勢いが強い、というデータになりました

9週間を通じて新規が一定レンジで供給され続けており、後半に枯れるどころか上昇傾向すら見られます。

Twitch配信者を認知広告として活用することについて

ここまでの分析を踏まえると、この媒体を認知広告として活用する際のメリットは以下の通りです。

  1. 新規接触は毎日発生:エンゲージ視聴者の約13〜15%は毎日新規顔ぶれ(有名配信者除外時・中央値11.9%)であり、Nielsen(※)の調査と乖離がない

  2. 流入は枯渇しない:9週間を通じて新規比率は一定レンジで推移、期末もむしろ上昇傾向

  3. ポートフォリオ効果:複数配信者に同時に広告を配信することで、異なるオーディエンスに横展開ができる。

  4. 累計の初接点は62日間で6.4万件超え:有名配信者を除外しても4.1万以上のフレッシュなエンゲージ接点が蓄積されている

  5. 他媒体との比較:運用型広告の新規リーチに関してのベンチマーク(※)と乖離しない水準

(※:Nielsen,2015)

最後に

「Twitch配信者を活用した広告は同じ人にしか当たらない」という直感は、実データで検証すると成り立ちません。

  • エンゲージ視聴者の13〜15%が毎日新規(有名配信者1名除外時)

  • 9週間を通じて流入は枯渇せず安定〜上昇

  • Nielsenが発表している、一般的な運用広告が生み出す新規リーチ比率12〜22%から逸脱していない

固定ファンへの深いリーチと、毎日供給される新規層への接触を両立できる」というのが、本調査での結論です。

ゲーマー層への新規リーチを設計する際は、「同じ人ばかりにリーチしているのではないか」という先入観ではなく、こうした実データに基づいた判断をおすすめします。

SCOPの紹介

GLOE株式会社の子会社である配信技術研究所ではSCOPという中堅・若手のストリーマー(ゲーム配信者)の一括運用を可能にしたソリューションを提供しています。

ひとりひとりの配信規模が小さくても複数人を束ねることで、Z世代・α世代に広く深くリーチできる広告メディアとなっています。GLOEが販売代理店をつとめておりますので、ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。

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